街リポート第2回 浦和

古くは中山道の宿場町として賑わった歴史のある街「浦和」は、明治期に県庁所在地となって以来、埼玉県の行政、教育、文化の中心的役割を担ってきた。

規模では大宮に及ばないものの、商業の面でも多くの生活者の需要を満たしている。

急激な開発を避け、堅実に発展してきたこの街がここにきて、JR浦和駅の高架化事業や駅東口地区の再開発が進むに連れ、注目を集め始めている。

『街リポート』の2回目は、新たな熱を帯び始めた街、浦和にスポットを当てた。

浦和

中山道の宿場町として発展し、日本でも有数の「文教都市」へ

浦和

浦和は、日本橋を起点にした五街道の1つ、中山道の3番目の宿場として古くから栄えた街である。近代に入って、早くから師範学校が開設されたことがきっかけとなり、教育に熱心な土壌が育まれた。現在でも、有名進学校が地域内に集中するなど、文教都市のイメージが定着している。

商業、特に小売業の面では、同県の大宮に規模とバリエーションで遅れを取るものの、充実のサービスと高感度な品揃えで定評がある伊勢丹などの存在もあり、県都にふさわしいクオリティーを有している。

JR浦和駅西口の商業集積エリアを少し外れれば、閑静な住宅街が広がり、震災、戦災を免れた神社や仏閣、宿場の面影を残した建物が点在する。この街が、単純な目新しさや量の大小に流されず、地に足の着いた発展を遂げてきた様子が、現在の姿から想像される。

西口に比べ少し寂しい印象のあったJR浦和駅東口には、昨年秋、浦和パルコや各種公共施設などが入る大型ビルが建設された。さらに鉄道高架化事業進行により、これまで分断されていた駅東西の導線が確保される見通しがたち、ここにきて新たな発展が期待されている。

高学歴の住民が多い浦和

JR浦和駅を中心とした半径1㎞圏内には、4万人を超える人々が住んでいる。埼玉県内の他の主要駅周辺と比べても人口の集中度は高いレベルにある。住民の平均年齢は40.9歳とやや高い。平均世帯人員は2.26人と5地区中最も多く、平均居住面積は79.2m2で大宮に次いで2番目に広い。都市部としては、比較的大きな住居に住むファミリー世帯が多いことがうかがえる。また、15歳以上人口に占める大学・大学院卒業者の割合が3割を超えており、高学歴の住民が多いことも大きな特徴だ。官公庁が集中することもあり、従業者に占める公務員の割合はかなり高いものになっている。

小売規模は、商店数は大宮に次いで2番目に多いが、売り場面積は最も小さい。年間販売額は5地区中3番目で、大宮と比べると約半分に留まるが、1m2あたりの販売額はトップ。

●埼玉県内主要駅地域比較データ(半径1km圏)

埼玉県内主要駅地域比較データ(半径1km圏)

【データの作成方法】
各駅から1kmの距離円を描き、その円に含まれる町丁字、地域メッシュ区画の面積比率を抽出。その区画別に公表されている地域統計データをひもづけ、距離園内に含まれる比率を乗じ距離圏データとして合算集計した。
世帯数、人口:2004年、2007年住民基本台帳/年齢、世帯人員、住宅状況、最終卒業学校:2000年国勢調査/従業員数:2001年事業所企業統計/昼夜間人口比:2001年事業所企業統計、2000年国勢調査/小売規模:2004年商業統計

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