
発展著しい立川駅前を含む南部地域、東京都内においてはやや長閑な雰囲気を残す北部地域、立川市内を2つの地域に分けて、それぞれにどのようなライフステージにある人たちが住んでいるのか見てみよう。
GIS(Geographic Information System:地理情報システム)の普及で、国勢調査などの人口データを基に地域ごとの特性を分析することが以前より容易になっている。しかし、人口、年代、世帯人員などのデータをばらばらに見ていても、なかなか地域の住民像をつかむのは難しい。
ここでは、立川エリアにどのようなライフステージにある人が分布しているか、人口、年代、世帯人員、住居形態など複数のデータから、統計手法を用いて少数の合成要素を導き出し、その要素の持ち方の違いにより、地域を類型化する分析を試みた。
こうした分析は、特定の商品やサービスを展開する場合に、ターゲットに成り得る人が何処に多いのか把握する助けになるはずだ。
今回は、立川市内を立川駅に比較的近い南側の地域と、西武拝島線に近い北側の地域とに分けて、それぞれのエリアごとにコミュニケーションプランを構築することを想定し、参考となるポイントをまとめてみた。
立川市内でも立川駅に比較的近いエリアには、resident character 2、3、8に分類される地域が連なっている。「3」、「8」は、共に古くから住宅が整備されてきた地域で、その地で長年暮らす住民が比較的多く存在するが、「3」はより駅や繁華街に近く、学生や単身の就業者を一定割合抱えていると思われる。年代では高齢層と若年層に二極化するが、世帯人員は単身、2人世帯の構成比が高い。「2」は、ニュータウン的な地域で、単身者と共に年代のやや若いファミリー層の住民に占める割合が比較的高いと思われる。
ベーシックで馴染みのある商品やサービスを好む傾向を持つ高齢の単身、夫婦層、都会的で洗練されたものを好む傾向を持つ単身の就業者、合理的に日々の暮らしをやり繰りしようとする傾向を持つヤングファミリーなどが混在すると想定される。そのため様々な要素を意識する必要があるが、「カジュアル」な要素、「コンテンポラリー」な要素をやや重視するのが、このエリアにはマッチするものと思われる。
立川市北部で西武拝島線に近いエリアには、resident character 9、17に分類される地域が連なっている。比較的ファミリー世帯が多いが、「9」が小学校低学年以下の子供が多いのに対し、「17」はそれよりも年齢の高い子供が多いことに違いがある。第2次産業に従事する住民が他の地域に比べ多い点は共通する。首都圏郊外においては、やや長閑な雰囲気を残し、住宅街としては開発が一段落した落ち着きがあると思われる。
あまり特別なものに傾倒せず、「馴染み感」を抱かせるような方向性が、このエリアでは受け入れられやすいのではないだろうか。物販、飲食で店舗作りをする場合などは、ファミリー層に親近感を持たせるような方向性が望ましいと思われる。
東京駅中心半径60kmに掛かる町丁字約17,500に2000年国勢調査などで公表されている人口、年代、世帯人員等22変数を割り当て、因子分析により6因子を抽出、町丁字ごとに求められた因子得点に基きクラスター分析を行い、18地区類型を作成、それぞれ特徴的に捉えられる住民像を「resident character」として表現した。

