
「渋谷」、「横浜」というビッグターミナルを結ぶ東横線。
沿線には「代官山」、「自由が丘」などのファッションタウン、「田園調布」などの高級住宅街があり、洗練されたイメージのある路線だ。
街リポート第6回は、東横線にスポットをあて、沿線地域のキャラクターを捉えていく。

東横線は、渋谷—横浜という巨大ターミナルを結ぶ、全長24.2㎞の路線である。2007年度の1日当たり平均乗降人員数はおよそ113万人にのぼる。JR線や東京メトロなど複数の路線と接続しており、都心部、二子玉川・蒲田方面や神奈川県内の各方面への移動も容易である。

東横線の起源は、明治期の実業家、渋沢栄一が唱えた「田園都市」づくりにある。この理想実現のため、1918(大正7)年に田園都市株式会社が設立された。「田園都市」は都心部で働き、緑豊かな郊外で暮らすライフスタイルを実現させる住宅地であったため、都心部への移動を容易にする鉄道が要求された。1922(大正11)年、田園都市株式会社の鉄道部門が独立し、東急電鉄の前身である目黒蒲田電鉄株式会社が発足。翌年、目黒から調布(現:田園調布)を経由して蒲田まで結ぶ目蒲線が開通し、その後、神奈川方面、渋谷方面の鉄道敷設が進められ、1932(昭和7)年に渋谷−桜木町間の東横線が全通となった。1964(昭和39)年には、営団地下鉄(現:東京メトロ)日比谷線との相互直通運転を開始。2004(平成16)年には、横浜高速鉄道みなとみらい線との相互直通運転が始まり、これに伴い横浜−桜木町間の営業は終了し、現在に至る。2012年には、東京メトロ副都心線との相互直通運転が予定されており、更なる利便性の向上が見込まれる。
東横線沿線には代官山、自由が丘、田園調布など全国的にも有名なエリアが点在し、首都圏の私鉄沿線のなかでもとりわけ洗練されたイメージが持たれている。次ページ以降、沿線の主要駅を概観しつつ、地域ごとの住民特性を捉えていく。
東横線各駅徒歩圏域の人口は約68万6,000人。他の私鉄沿線に比べ人口規模は小さいが、人口密度(km2)は13,450人と最も高い。また、人口増加率も他の私鉄沿線よりも高い水準にある。昼夜間人口比も他地区を大きく上回っており、就業・通学の流入人口が多いエリアでもある。
住民の平均年齢は40.6歳。幼児〜学齢人口(15歳未満)、高齢人口(65歳以上)の構成比が他に比べ低い。平均世帯人員は1.86人と最も少なく、単身、夫婦世帯型の地域が多いと考えられる。
